先生「おしっこが出ないからよう、導尿したんだ」
「それでもちょっとしかでなくてよ、色もすんげー濃くてまあ、状態は悪いわな」
「で、しばらくしたらじゃあじゃあでたんだよな」「もう、びっしょびしょ。」
先生が笑っている。
やったーーーー。おしっこが出た。私、泣きながら笑う。
「そいでよう、今日は食ったんだよ」
えーーーー!!
「まあ、流動食だけどもな」
監督のケージに近づくと、輸液の針を刺した右の前足が、ぱんぱんになって歩けない様子。
ふつうにしている状態で、手がじゃんけんのパーになってしまっている状態。
病気と闘っていた。
先生が流しで流動食を作り、説明をしてくれる。昨日散々ネットで調べて、
もう購入してしまった商品だったけれど。
「これをこうして無理にでも飲ます。吐いちゃしようがねえけど、大丈夫みてえだ。」
と、シリンジを使って飲ませるところを見せてくれた。
30ccの流動食を10ccずつ飲ませている。
ちび監督はだまって飲んで、口の周りをなめていた。吐かない。
よくやった、監督!!
食事が終わって、5分くらいの間、ちび監督をなでさせてもらった。
あごや喉に流動食が垂れてしまったところなど、かいてやると頭を上げて気持ちよさそうな顔。
血液検査もしたということで、説明を受けた。
数値は依然かなり悪いけれど、入院の日に比べて軒並み激減している。先生も少し驚いていた。
Cre 4.6 mg/dl
Glu 77 mg/dl
T-cho 167 mg/dl
BUN 93 mg/dl
T-Bil 0.4 mg/dl
GOT 77 IU/L
GPT 51 IU/L
安心した。ちび監督は、またアトリエに戻ってこれる。
「あなたがいないと仕事にならないのですよ」と言うと目がキラーンと光って見えた。
このままの感じだと、土曜日に退院できるかも、と先生におっしゃっていただいたので、
退院直後に部屋で人間がばたばたしないで静かにすごしてもらおうと、とりあえず
しばらく掃除もしていなかったのでぐるりと掃除をして、この一件以来放置されていた
洗濯物の山を片付けたり、買い物に行って料理の作りだめを開始。手作りレトルトを作るのだ。
退院予定日まで、あと、3日。
肉や野菜を煮込んだりしている間、ブログを開設。
あれもやろう、これもやっとこう、と落ち着かないでいたら、昨日考えていた、
ちび監督にとって快適な環境についてアトリエの作業員、ひらめいた。
テレビも雑誌もない部屋だけど、一部分にカーペットをしいて人間も夜になったら
ごろごろしたりすれば?とのこと。
ちび監督がいなければ、何もできないアトリエなのだ。彼女が病気になって、
何にも手につかなかった。だから、仕事はもっとのんびりやろう、と決まった。
お友達がずいぶん前に「いらなくて汚い目なホットカーペットあるんだけど、いらない?」
と言っていたのを思い出し、まだあるかどうか確認。
お金が全然ないし。入院費も相当な額が予想される。汚いなら、
ちび監督が存分に爪とぎもできて無料。
「捨てるのめんどくさくて、まだあるよ」うんうん。カーペットは切り刻まないと
ゴミに出せないのですよね。すぐにもらってきてクリーニング。
確かに汚い目でしたが、ホットカーペット。敷いてみた。
見た目は悪いしデザインもへこむようなものだし、埃っぽくなるかもだけど、
ちびこ、喜びそうだなあ。冬の間はつけっぱなしにして、一緒にごろごろできるなあ。
ちび監督がよく寝ていた座布団をぽんぽんたたきながら思った。
夜3時ごろまでなんだかんだやっていたけれど、
元気がでてきた。
明日ちび監督の顔を見るのが楽しみ。
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ラベル:急性腎不全