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2008年02月09日

たんぱく質って、アミノ酸って、オイシイの!?

昨日たんぱく質の味!?
アミノ酸やアミノ酸が数個つながったもの(ペプチド)に
味があると書いたのですが、
たんぱく質自体には味がなく、たんぱく質が分解して
アミノ酸やアミノ酸がいくつかつながった「ペプチド」になると
味を感じるようになるそうです。
・・・不思議なんですけど。

集合体には味がなくて単体には味があるという。
大は小を兼ねないという。。。?

先にも書いていますが、たんぱく質は高分子であり
大きくて味覚器に入れない、ということのようです。
たんぱく質の全部もしくは一部が分解されて
アミノ酸やペプチドが生成されると、
味覚器に入ることができ、味がわかるようになるということです。
ホントはだから、たんぱく質にも味はあるんだろうな??
感覚器がついていけないから知覚できないっていうだけで。
アミノ酸はそれぞれ
旨味、酸味、苦味、甘味を持っているとのことです。

ペプチドについてはアミノ酸がくっついてつながったものなので
(アミノ酸がくっついてつながることを「ペプチド結合」といい
つながったアミノ酸の数が2つだとジペプチド、
3つだとトリペプチド、4つだとテトラペプチド、
5つだとペンタペプチドというそうで、
多数のアミノ酸がくっついたたんぱく質のことは、
ポリペプチドともいうそうです。
これらはアミノ酸よりも複雑な味を持ち、ペプチドの種類も
とてもたくさんあるため、こういう味ということはできないみたい。
酸や熱の条件で更に味の変化をするそうです。

アミノ酸(たんぱく質)の味の研究については
フランスで1806年、アスパラガスの芽から
アミノ酸がはじめて発見され、アスパラギンと命名されました。

その後尿結石(!)からシステイン、ゼラチンからグリシン、
筋肉や羊毛からロイシンが見つかり、1935年までに
たんぱく質を構成するすべてのアミノ酸が発見されたとのことです。
味の素でもおなじみグルタミン酸は1866年にドイツのリットハウゼンが
小麦のたんぱく質グルテンから取り出し、
グルタミン酸と名づけました。
その後 1908年、池田菊苗博士がグルタミン酸は
昆布のうま味成分であることを発見したことに始まって
アミノ酸と食品の味についての研究も盛んになっていったようです。

昆布のグルタミン酸に代表される味「うまみ」を持つものには
アミノ酸やペプチド以外に「核酸」があり、
それら「うまみ」を持つアミノ酸やペプチド・核酸等は
ほとんどの食品に含まれていますが、
グルタミン酸(アミノ酸)は一部の魚貝類やきのこ類に多く、
特にコンブにはたっぷりと含まれており、
イノシン酸(核酸)は魚類と肉類に多く、カツオ節や煮干しには
濃縮された多量のイノシン酸(核酸)が含まれています。
また、グアニル酸(核酸)はシイタケに
飛び抜けて多く含まれています。
「ダシをとる」食品にはうまみ成分が
たっぷりと入っているということで、
「ダシをとる」という行為自体、
「アミノ酸やらペプチドやら核酸やらを抽出している」行為でもある
ということになりますね。
お料理することについても、同じことが言えますね^^

食品中に含まれるアミノ酸やペプチド、核酸等により
食品それぞれの味ができあがるということですが、例えば
トマトの味は主に2つのアミノ酸(グルタミン酸とアスパラギン酸)、
有機酸と糖でできています。
グルタミン酸とアスパラギン酸のアミノ酸の割合により
味が変わるとのことです。
そしてグルタミン酸とアスパラギン酸が
4:1の割合で含まれているときに
もっともトマトらしくおいしい味になるそうです。
トマトの生育段階で、赤く熟していく間に
糖分とともにアミノ酸が増えていくのだそうです。
また、トマトの味からグルタミン酸を除いてしまうと、
「薄いリンゴジュースかすっぱい梅のような味」がするのだそうです。
トマトからグルタミン酸がなくなったら、
もはやトマトですらない味なのね^o^;食べてみたいかも。

ズワイガニの味は、数種類のアミノ酸と核酸、ミネラルだそうです。
アルギニンやグルタミン酸、グリシン、アラニン(アミノ酸)
アデニル酸やグアニル酸(核酸)、
そしてミネラルであるナトリウムやカリウム。
ウニの味はおもに5つのアミノ酸で
(グリシン・アラニン・グルタミン酸・バリン・メチオニン)。
この5種類を実際のウニと同じ割合で混ぜると
見事にウニの味を再現できるそうです。
また、ウニからメチオニンを除くと、
エビやカニに似た味になってしまうそうです。

アミノ酸等のうまみ成分の種類や量によって
食品の味が変化するわけで、
青いトマトよりも赤く熟したトマトが美味しいとか
生ハムやチーズも熟成が進んだ方が美味しいとか
処理して間もない肉や、とれたての魚の刺身より
(魚の種類によるけど)
少し時間をおき熟成させた方が方が旨みが増すのも、
アミノ酸やペプチドの仕業です。

なお、食品中のアミノ酸やペプチドの生成は、
肉や魚の細胞中のタンパク質分解酵素であるプロテアーゼ
の働きによるものなんだそうです。

ナンダカ・・・
食品って料理って、化学なのね。
そんでもって、分子なのね。
算数も理科もとっても成績の悪かった世話人、
料理はするけどそれは化学だったのね。
家族みんなのごはんを作るオカーサンも、
おいしくお漬物を漬けるオバーチャンも、
自分の味噌汁を作るオニーサンも、
みんなそれはつまり、化学してるってことね(言いすぎ?)

そして人間は料理だけでなく、古くから食べ物を
保存する技術を生み出してきました。
単に保存するだけでなく、おいしく食べるために
さまざまな工夫を重ね
世界各地さまざまな食文化を築いています。

発酵食品もそのひとつですよね。
たんぱく質を含む食品を発酵させることによって
たんぱく質がアミノ酸に分解され、さまざまな味が醸しだされます。
日本では味噌、醤油、納豆、酒。
くさやとか、鮒寿司なんかのなれずし、とか。
アジアでも塩辛や魚醤、テンペ、臭豆腐、ヨーロッパでは
ヨーグルトやチーズ、アンチョビ、ハムやソーセージなどで
世話人は食べたコトないのですが、
アフリカでも豆を発酵させたダワダワ
スンバラがあります。
とっても興味津々。食べてみたい〜。

その他の地域にも古くから使われる発酵食品があります。
微生物によって分解されたたんぱく質である発酵食品は
アミノ酸やペプチドの宝庫であり、オイシイ味の宝庫でもあります^o^

発酵食品の中では、たんぱく質の分解やら
アミノ酸やペプチドの生成やら合体やら
微生物の動きで、おいしさが増しているということですね。
バイオですね。化学ですね。
世話人にはニガテな分野ですけど、
オイシイこととなると興味が先に立ちます^^;

あああ。。。おなか減った〜^^

今回あんまし猫に関係ないこともたくさん書いてしまいましたが、
キャットフードを猫さんと一緒に食べ続けるワタクシとしては
人間と猫の味覚ってビミョーに違うよね!?
というふうに思っています。
猫さんの嗅覚が鋭いので、においをすごく重視したり感じているのは
もちろん、そうなんですが
人間よりももっと・・・
「アミノ酸の味」に敏感なんじゃないかなー、
という感じがしています。
たんぱく質要求量がとっても多い猫さんだし、
本質的に体に必要なものを求めた味覚になっているのかな??
なーんて思っています。
・・・が、これは私が個人的にそう感じているだけで、
それについて論文があるのかとか、実験した方がいるのか、
本当にそうなのか???
とかは存じません^^

ここまでで世話人による、たんぱく質関連記事は
終わりにしようか〜、
長々とお付き合いいただいてありがとうございました!
という感じなんですが。

クドクドと次回、オマケの味付けです^^
オマケなので、また猫さんとは
あまり関係ないことも多くなると思います。

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ラベル:栄養
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